はじめに
塊根植物 小苗専門店 konaeを運営している佐藤です。
塊根植物の魅力に取り憑かれ、成長がゆっくりな塊根植物の成長を実感した時のあの喜びを、一人でも多くの方に共有したくて2023年春に開業しました。
今回は、当店で取り扱いの多い夏型の塊根植物「パキポディウム ウィンゾリー / Pachypodium baronii var. windsorii」(実生)の育て方を「当店での管理方法」として、皆さまにご紹介させていただきたいと思います。
置き場
まずは「どんなところに置いているの?」という点です。
当店では、主に植物育成LEDライトを使用した屋内管理を行っています。
使用している植物育成LEDライトは「BRIM PANEL A 45W」で、 植物とライトの距離はおよそ約20cmです。
このライトをこの距離で使用していて葉焼けをしたことは今のところありません。光が弱くて徒長するといったこともないです。
さらに、「Keynice KN-618」という首振りのサーキュレーターを使用して弱めの風を24時間送風しています。
水やり
次に水やり頻度です。
葉もシャキッと出ていて元気そうな場合は、土の表面が乾いてから1~2日後に、鉢底から水が出るまでたっぷり水やりします。
ある程度(2cm以上)塊根ができていれば乾燥にも強いので、塊根が萎んでシワが入ってしまってからでも水やりは遅くはありません。水切れが原因の萎みであればすぐに水を吸って元通りになります。
当店では、奥側に配置している植物にもしっかり水やりできるように、先の長いアイリスオーヤマのじょうろを使っています。
葉水
例えば同じ属のパキポディウム グラキリスの実生と比較した時に、ハダニなどの虫被害も比較的少ないです。
ですが、念の為、グラキリスと同じく1日に1〜2回、葉っぱに霧吹きをしています。
目的は主に下記の2つです。
・ハダニ、カイガラムシの予防
・刺激を与えることで徒長(縦にひょろっと成長してしまうこと)の予防
屋内栽培の最大の敵は、ハダニ、カイガラムシによる被害です。
葉っぱが被害に遭ってしまうと、成長が阻害されます。
分厚くて幅も広い、立派なウィンゾリーの葉っぱが虫被害で汚れてしまうと悲しいので対策していきましょう。
葉水スプレーは、どんなものでも問題ないと思いますが、管理している植物が多い場合には電動のスプレーがおすすめです。当店でもこの電動スプレーを使っています。
水やりや、葉水をしていると、水に含まれているカルキが白くこびりついてしまうことがあります。
そんなときにおすすめなのがこの商品です。
葉っぱにこのスプレーを吹きかけるとピッカピカになり、見栄えがとても良くなります。
konaeでも出品の撮影前に使用して綺麗に仕上げています。ぜひ一度試してみてください。
特徴
ウィンゾリーの特徴といえば、なんと言っても鮮やかな赤い花です。
種から発芽して2〜3年ほどの経ってしっかり育っている株であれば花が咲きます。
同じパキポディウム属の中でも赤の花を咲かすのは、このウィンゾリーと近縁種のバロニーだけのようです。
ウィンゾリーの品種名は「Pachypodium baronii var. windsorii」となっていて、「var.」は、「変種(variety)」を意味する分類学上の用語のようです。
つまりバロニー(Pachypodium baronii)の変種としてウィンゾリーが存在している、ということのようです。
この2つがパキポディウム属の中で赤い花を咲かします。
グラキリスもPachypodium rosulatum var. graciliusとなっていて同様にロスラーツムの変種という扱いですね。
ウィンゾリーは、ワシントン条約第一類に分類され、マダカスカルからの輸入は禁止されています。
いま流流しているものは国内で栽培されたもののみです。
日本でしっかり健康的に育てて、毎年鮮やかな赤い花を見たいものですね!
最後に
パキポディウム ウィンゾリーの育て方を「当店での管理方法」としてお伝えさせていただきました。
個体、季節、環境、状況によって管理方法は変わってくるとは思いますが、一つの例としてお役に立てれば幸いです。
・小さくてかわいい塊根植物をお探しの方
・大きくて高価な塊根植物には手が出ない方
・成長を感じるのが好きで自分の手で立派に育てしたい方
・部屋の中でLEDライト管理している方(または導入しようと思っている方)
そんな方にはkonaeの植物がおすすめです。
konaeってどんなお店?と気になってくださった方は、こちらの記事もよければご覧ください。
そして、konaeの植物をぜひ一度見てみてください。
みなさんの塊根植物ライフが楽しいものでありますように願っております。